麺匠 覇隆＠反町 麺匠 覇隆＠反町

ラーメン博物館の元専務が営む店。 店外にあり、やたらと目を引く幟は、 支那そばや＠ラーメン博物館の佐野実氏から贈られたものです。 佐野氏から麺へのこだわりを叩き込まれたのか、 広い製麺スペースがあります。 珍しいと思ったのは麺の湯きり。 通常、平ざるの場合は、 麺をざるの上で飛び跳ねさせて小刻みに湯きりをすることもありますが、 振りざるの場合は、円を描いて振ることにより、 遠心力で湯きりをするか、 垂直に振り下ろしたざるをいきなり止めて慣性力で湯きりをする。 どちらも麺はざるに対して相対的にほぼ動かないものだが、 ここは、平ざるを扱っているかのように、麺を飛び跳ねさせて、 振りざるの中でまわしている。

醤油の色の濃いスープのラーメン。 僕は食べるまで、鰹節を効かせて醤油をストレートに出し、 和風感漂う最近はやりのタイプなんだと思っていた。 しかし一口すすってみるとビックリ。 醤油の味はきつくなく新福菜館＠京都を髣髴させるもので、 揚げネギ等の複雑な旨味が醤油に溶け込む様は旭川ラーメンの複雑さを思い浮かばせ、 厚みのある醤油の風味に浮く小さな背脂は尾道ラーメンを連想させる。 特筆すべきは醤油と揚げネギの相性ではなかろうか。 揚げネギに醤油の旨みが移ったかのように、 恐ろしい一体感を見せている。 様々な土地の雰囲気を持つラーメンで、 日本を旅して食べているような錯覚をおこす一杯。 面白い。 でも、この店オリジナルの個性はなんだろうね。 麺は佐野氏譲りの雰囲気だし・・・。

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